殺戮都市~バベル~
「若いねえ。皆が来るまで待つって選択肢はないのかね?でもまあ、俺は嫌いじゃないけどね。そういう好奇心」


なんだ、名鳥も気になってるんじゃないか。


早く行きたくて仕方ないといった様子で、俺達の先頭を歩き出したよ。


「ここからは本当に何があるかわからないから、慎重にね。油断した……では済まないから」


それを言われると俺もなかなかに辛い。


松田との戦いで、PBM破壊を優先しすぎるあまり、鞭の動きに意識を向けていなかったからな。


あの時死ななければ、もっと早くにここに来れていたかもしれないと考えると、狩野の言葉は耳が痛い。


「一人が死ねば、残された人に負担が掛かるってわけだな。それにしても……なんなんだ?この音は」


名鳥も例の音に気付いたようで、穴の奥を警戒しながら進む。


そして……俺達が少し歩くと、左右に分かれた通路が見えてきたのだ。


円柱の外周に設けられた通路……引きずるような音は、その中から聞こえているような、通路の左側から聞こえているような。


「おいおい、まさか迷路とか言わないよな?遊んでる暇なんてないんだぜ?」


「そうは言っても、行かなきゃ意味がないですからね。とりあえず音が聞こえるこっちに行ってみませんか?」
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