殺戮都市~バベル~
……しかし気まずい。


恵梨香さんの変な友達像に付き合って、一緒に寝ているものの……物凄く左側が気になる。


時折触れる俺の手の甲と恵梨香さんの手の甲。


そのたび、ビクッと反応して、それならどうして隣で寝たんだと、自分に問い掛ける。


「どうした少年。随分緊張しているようだが?今からそんなに気を張っていては、達也との戦いになったら身動きが取れなくなるぞ?」


……そうじゃないんだけどな。


確かに、神谷と名鳥を加えた俺達でも、勝てるかどうかわからないと言われた松田との戦いは、考えると少し怖い。


でも、今はそれよりも左側にいる恵梨香さんが気になって仕方がないんだよ。


「は、はは……緊張するなって言う方が無理ですよ」


「そうなのか?だったら、少しでも安心出来るように、抱き締めてやろうか?吹雪はそうすると安心して眠れるって言ってたが」


「だ、大丈夫です!」


あの人と普通の人を一緒にしちゃダメだよ。


吹雪さんは、どちらかと言えば特殊な部類の人なんだからさ。


……抱き締めてくれるなら、してほしいという思いはあるけどさ。


そうすると、今度は興奮して眠れなくなりそうだから。
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