殺戮都市~バベル~
「あら、嫌だわ。こんな所で寝ちゃうなんて。無防備な私を襲ってないでしょうね!」


大あくびをしながら、大山田も目を覚ます。


起き抜けに、とんでもない事を口走って、俺は苦笑いをする事しか出来ない。


「お前を襲うくらいなら、坊主達の濡れ場を見るね、俺は」


飲みかけの酒を口に運びながら、名鳥がクイッと顎で俺達を指し示した。


「キャッ!プリティボーイ。いくら若くて性欲に満ち溢れてるからって、店内でのセックスは控えてほしいものだわ。ここはね、そういうお店じゃないんですからね」


人差し指をピンッと立てて、怒ったような口調で俺に文句を言う大山田。


「い、いや、何もしてません……名鳥さん、適当な事を言わないでくださいよ!」


恵梨香さんとは、本当にそんな関係じゃないのに。


「悪い悪い。ところで坊主、ちょっとこっちに来いよ。昨日言おうとしてたんだけどさ、いつの間にか寝ちゃったみたいだから」


そう言いながら、名鳥が手招きをする。


言おうとした事……一体何だろう?


とりあえずカウンターの方に行こうと、ソファから降りようとした時だった。











「ん……離れないで……真治……」









妙なタイミングで、恵梨香さんの寝言が聞こえたのだ。
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