シャッターの向こう側。
 ……そうね。

 それじゃいけないんだよね。

 好きに撮って来いと言っていた宇津木さん。

 つまり……私自身がこのテーマパークのコンセプトを理解して、そのイメージを私自身の感覚で、そのまま写し撮って来いと言うことでもある訳だ。


 今回の仕事はオープン時の広告と、このテーマパークのパンフレット。

 私が見たもの、私が見てどう感じたか。

 それは初めてここに来て、そしてパンフレットを見たお客様にも伝わらないといけないこと。

 ここに訪れた私が、画像として伝えられるもの。

 在りきたりなイメージなら、何処にでも使われていると思う。


 フォトグラファーとしてでなく……


 本当に本当の意味で、写真家として挑戦されていた訳だ。


 今更だけど、ハッキリと意識した。


 そりゃ、今までも〝写真家〟としての私を意識しなかった訳じゃない。


 だけど……


 どこかで甘えていたわけか……


 だって、こんな事は怖い気がする……


 でも……


 カフェの方向を見ながら、無意識に書類を丸めて両手で持つ。


 宇津木さんは、確か〝後をまとめるのは俺の仕事だ〟と、言っていなかった?

 普通、クリエイターの人が指示を出してくるのは、自分の構想内に画像を納めるためだ。

 それをしないと言うことは……


 思わずカフェを睨み付けた。



 なんて……



 なんて自信家なんだ!



「まったくもう!」


 言い返せやしないじゃない。

 なんだかもの凄く腹立たしい!

 自分に自信がなきゃ、やってらんないじゃない。

 そんな世界にいて、私って何をしているの。


「…………」


 覚えてなさい!

 宇津木隆平!


 二度と、ヒヨッコなんて呼ばせないからっ!















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