魔法使いの一日
「それじゃ、一緒にお母さんを探そうか!」

「え? おねーちゃん、いいの?」

「勿論!」


きっと、この子のお母さんを探していたらタイムサービスにはギリギリと言ったところだろう。その頃には、おばちゃん達が戦闘態勢に入ってる頃。そうなってしまったら遅いのだが、この子を置き去りにしておばちゃん達と戦ってもねー。それに、私はその位で負けるほどヤワじゃないし。


「ありがとー! おねーちゃん!」


女の子は屈託のない満面の笑みを向けた。可愛いな~、こんな妹が欲しいな~。


「それじゃ、早速探しに行こうか。お母さんがどっちに行ったか分かる?」

「えーっとー…あっち!」


女の子が示した道は、私が行こうとしているスーパーがある方向だった。


「もしかして、お母さんスーパーに行くって言ってなかった?」

「言ってたよ! 今日はいつもより食べ物が安いからいくんだって!」






< 95 / 155 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop