新選組と最強子供剣士
「さ、十郎、やろう!」


「おう!」


素振りは刀の基礎。


振るときは速く余計な力は加えない。


足はなるべく音を立てないように。


「フゥ~」


最後の一振りが終わり、僕は大きく息を吐く。


う~流石に夏は暑い暑い。


流れた汗を拭き取り、僕は十郎の方を向いた。


「十郎!‥‥‥って大丈夫!?」


「ゼェ、だ、大丈、夫、だ」


十郎は肩を上下しながら苦しそうに息をしている。


す、すごい根性だ。


素振り、僕のペースに合わせてたからなぁ。


「十郎ちょっと休憩しときなよ」


「そ、そうするわ」


そう言って道場の壁によりかかって座る十郎。


よし、次は演武。


静かに、でも力強く、そして美しく。


僕が演武や舞をする理由は、演技力を極めるため。


相手を魅せる剣技は、見ているものを魅了する力を持っている。


それは意外なところで効力を発揮する。


「フゥ~」


よし、次は‥‥‥沖田さんと試合!!


今は休憩中だから、沖田さんが空いている。


「沖田さ~ん、準備終わった!」


「そう。じゃ、やろうか。あ、楠君、悪いけど審判頼める?」


「あ、はい」


沖田さんは未だに僕に勝てていない。


まぁ試合した回数も数えるほどなんだけど。


一礼をして、僕と沖田さんは配置につく。
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