ハルアトスの姫君ー龍の王と六人の獣ー
(…鱗って緑だったはず…。)
龍の鱗がどんどん赤に変わっていく。炎の量は変わっていない。
(…鱗の変色…これは…まずい。)
真っ赤に変わってしまった鱗がはがれ、焼け落ちていく。ランはどうやらそれには気付いていないようだった。もう周囲は雲しかないところまで来ていた。ここでならばどれだけ炎をはいてもらっても引火はしないが、鱗が気になる。
「炎を吐くのを止めろ!」
「なんや、この期に及んでオレに命令するんか?そんなの聞かへんけど。」
炎がキースの肩を焼いた。自分にかけた防御魔法が弱まっている。風が炎に吸収されて足りなくなっている証拠だ。鱗はどんどん赤に変わり、真っ赤になると焼けながら落ちていく。
「ダメだ!止まれ!この高さから落ちても死ぬし、そんなにぼろぼろの状態で人間に戻っても、治癒力は人間なんだろう!?」
こんなに大きな声を出したことなんてないかもしれない。怒り、妬み、痛み、悔しさ、いろんな感情がごちゃ混ぜになって、心臓が落ち着かない。こんなに冷静に戦えなかったことが今までにあっただろうかというレベルで、上手くいかない。
「っ…なんや…鱗が…。」
身体全体の鱗の4分の1程度が焼け落ちたところでようやく気付いたのか、ランは炎をはくのを止めた。
「さっきから緑の鱗が赤く変色している。もう、君が元々緑の龍だったと言っても誰も信じてくれないレベルで赤い。」
「…力が…はいら…へん…おかしい…とけて、まう…。」
昨日の夜の話を思い出す。
『突然大きなダメージを受けた場合は身体がもとに戻ることの方が多い。』
真っ赤に変色していない鱗が剥がれていく。ランの身体がするすると人間に戻っていく。飛ぶ能力を失っていく。全身が真っ赤に腫れたランの身体がそのまま一直線に落下していく。意識はあっても、もうただの人間だ。
(風の力が間に合わない…!)
龍の鱗がどんどん赤に変わっていく。炎の量は変わっていない。
(…鱗の変色…これは…まずい。)
真っ赤に変わってしまった鱗がはがれ、焼け落ちていく。ランはどうやらそれには気付いていないようだった。もう周囲は雲しかないところまで来ていた。ここでならばどれだけ炎をはいてもらっても引火はしないが、鱗が気になる。
「炎を吐くのを止めろ!」
「なんや、この期に及んでオレに命令するんか?そんなの聞かへんけど。」
炎がキースの肩を焼いた。自分にかけた防御魔法が弱まっている。風が炎に吸収されて足りなくなっている証拠だ。鱗はどんどん赤に変わり、真っ赤になると焼けながら落ちていく。
「ダメだ!止まれ!この高さから落ちても死ぬし、そんなにぼろぼろの状態で人間に戻っても、治癒力は人間なんだろう!?」
こんなに大きな声を出したことなんてないかもしれない。怒り、妬み、痛み、悔しさ、いろんな感情がごちゃ混ぜになって、心臓が落ち着かない。こんなに冷静に戦えなかったことが今までにあっただろうかというレベルで、上手くいかない。
「っ…なんや…鱗が…。」
身体全体の鱗の4分の1程度が焼け落ちたところでようやく気付いたのか、ランは炎をはくのを止めた。
「さっきから緑の鱗が赤く変色している。もう、君が元々緑の龍だったと言っても誰も信じてくれないレベルで赤い。」
「…力が…はいら…へん…おかしい…とけて、まう…。」
昨日の夜の話を思い出す。
『突然大きなダメージを受けた場合は身体がもとに戻ることの方が多い。』
真っ赤に変色していない鱗が剥がれていく。ランの身体がするすると人間に戻っていく。飛ぶ能力を失っていく。全身が真っ赤に腫れたランの身体がそのまま一直線に落下していく。意識はあっても、もうただの人間だ。
(風の力が間に合わない…!)