指先からはじまるSweet Magic
ニヤニヤした笑みでグサッとくることをサラッと言われて、さすがに言葉に詰まった。
確かに、周りの結婚ラッシュは私にとって完全に他人事。
私自身は前の彼と二年前に別れてから、何も甘い話題を提供出来ずにいる。
まあ、そんなんだから幼なじみ特権に甘えて、超有名美容師の手に癒しを求める……なんて図々しいことを一年も続けて来てしまったんだけど……。
そして、再び思考が圭斗を真っ正面から捉えて、私はまたしても頬を熱くしてしまう。
市川君は私の表情に、一度目を瞬かせてから、お?と身を乗り出して来た。
「もしかして、もうめぼしいとこで秒読みとか……?」
「はっ……!?」
「お前なあ、そういう男が出来たなら、長谷さんにはちゃんと『NO』の態度ぶつけてやれって。あの人、うちの会社に転職したのを機に、結構真剣に婚カツしてるんだろうしさ」
呆れとちょっとばかりの非難が籠った目を向けて来る市川君に、私はさすがに言葉に詰まった。
そりゃ、私だって長谷さんのアプローチはありがたいと思う。
ただ、ここ一年、圭斗のほんわかのんびりムードに癒され続けてしまった身としては、あのアグレッシブさについて行けずに戸惑うばかりで。
そう、やっぱり長谷さんはただの会社の先輩としか思えない。
その上……昨夜の圭斗の突然の行動のせいで、私の頭の中は圭斗で飽和状態だ。
確かに、周りの結婚ラッシュは私にとって完全に他人事。
私自身は前の彼と二年前に別れてから、何も甘い話題を提供出来ずにいる。
まあ、そんなんだから幼なじみ特権に甘えて、超有名美容師の手に癒しを求める……なんて図々しいことを一年も続けて来てしまったんだけど……。
そして、再び思考が圭斗を真っ正面から捉えて、私はまたしても頬を熱くしてしまう。
市川君は私の表情に、一度目を瞬かせてから、お?と身を乗り出して来た。
「もしかして、もうめぼしいとこで秒読みとか……?」
「はっ……!?」
「お前なあ、そういう男が出来たなら、長谷さんにはちゃんと『NO』の態度ぶつけてやれって。あの人、うちの会社に転職したのを機に、結構真剣に婚カツしてるんだろうしさ」
呆れとちょっとばかりの非難が籠った目を向けて来る市川君に、私はさすがに言葉に詰まった。
そりゃ、私だって長谷さんのアプローチはありがたいと思う。
ただ、ここ一年、圭斗のほんわかのんびりムードに癒され続けてしまった身としては、あのアグレッシブさについて行けずに戸惑うばかりで。
そう、やっぱり長谷さんはただの会社の先輩としか思えない。
その上……昨夜の圭斗の突然の行動のせいで、私の頭の中は圭斗で飽和状態だ。