指先からはじまるSweet Magic
徐々に本性を発揮して行く圭斗の本能の姿に、眩暈がしそうになる。


一度目よりも二度目。二度目よりも三度目。
圭斗が私に仕掛けるキスは、怖いくらい獰猛さを増していく。


わずかに離した唇で、圭斗が小さな吐息を漏らす。
唇をくすぐられて、私の身体は、全身が脈打っていた。


「……なんで。そんな顔するんだよ」


どこか掠れた色気を孕む声で、圭斗が私の額に自分の額をぶつけながらそう呟いた。


「そんな顔されたら、抑えられなくなる」

「……圭斗」

「言っとくけど、里奈の妄想なんか比にもならないんだからな。俺の方はもっと暴力的で乱暴で……里奈、壊れるかも」

「……えっ!?」


およそ圭斗らしくない物騒な言葉に、私はさすがに怯えを隠せない瞳を向けた。
そんな私に、圭斗は手で口元を隠しながら、あ~、と尻すぼみな声を漏らす。


「ごめん、ちょっと言い過ぎた。その怯え方、絶対過剰反応してるよね」

「えっ……。だって、壊れる、って……」


それは言葉のアヤ、と言いながら、圭斗は私の目の前で俯いた。


伏せた睫毛が小さく震えていて、なんだろう。ゾクッとするくらい色っぽい。
鼻先が触れそうなくらい近い距離で、私も圭斗も無言で目を伏せていた。
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