アサガオを君へ
でもアッキーは橋本さんじゃない。


嫌われない対処の仕方なんて分からないよ。


アッキーは…。


『夏樹』じゃないけど『ノンちゃん』なんだもん。


初めて『ノンちゃん』を見つけたのに、嫌われたくない。


アッキーにもヨウチンにも。


栄治にだって。


私は嫌われたくない。


どうやったら伝わるんだろう。


どうやっても伝わらない気がする。


気付いて欲しい。


伝えかたなんて分からないけど気付いて欲しい。


目にどんどん涙が溢れていくのがわかる。


でもここで泣くのはズルいから我慢してた。


それも、もう限界。


私が瞼を閉じかけたとき。


フワッと包まれた香りにとても安堵して、アッキーに掴まれた手首に触れる体温に胸が軽くなった。
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