アサガオを君へ
私は、グッと手のひらに力を入れた。


そして目をつむったまま言った。


「アッキー、無理に近くにいなくてもいいよ。子供じゃないんだし、私は大丈夫だから」


アッキーはきっと大嫌いな私でも、一応女の子だからって隣にいてくれてる。


優しいから。


でも、アッキーにとっては大迷惑だよね。


離れたとしても、同じ空間にはいるし。


1時間くらいは耐えれるはず。


「…いたっ!!」


そんなことを考えていると、バシッと頭を叩かれた。


結構、力加減無しで叩いたな…。


「阿保」


「え?」


「怖いんやったら、いらんこと言わずに黙っとけ」


ギュッと、心臓が掴まれたみたいだった。
< 209 / 224 >

この作品をシェア

pagetop