女子高生の私と不機嫌な若頭
『……っ、なんて酷いやつなの』
『最低っ!あんたなんて…死んじゃえ!』
私は怒りを俊太郎さんにぶつけた
自分が出せる力で俊太郎さんを叩いた
私の力なんて俊太郎さんに比べたら
なんともない
私の腕をいとも簡単に掴む
「くくくっ……なんとでも言え、杏奈はこれからも、一生俺のものだ」
「早く杏奈に似た可愛い子供ができたらいいな……なぁ、杏奈」
私は……無力だ
私が岸谷から離れれば済むと思った
けど……違った。
まさか涼介さんが私を探すなんて
まったく思ってもみなかった
涼介さんが……
涼介さんを助けたい…
『…お願いだから……涼介さんを傷つけないで……お願いだから…』