女子高生の私と不機嫌な若頭
涼介さんの口角が上がったのを
私は見逃さなかった
「杏奈っ!お前、自分が言ったことの意味、わかってんのかっ!」
私の隣に悠々と寛いでいた俊太郎さんが
勢いよく立ち上がり怒鳴りだした
そして、私めがけて
俊太郎さんの手が私に向かってきた
やばいって思った瞬間、目を瞑るも
その手は私には降りかかってはこなかった
恐る恐る目を開けると
俊太郎さんの拳を涼介さんが
手のひらで受け止めていた
「……悪いけど、人の女に手を出すのやめてくれない?」
涼介さんの声はいつもの声とは違い
とても低く……別人みたいに怖い声