坂道では自転車を降りて
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
昼休み、弁当を食べ終わると、俺は図書室へ向かう。後ろにいる俺に気付くと、彼女は踊り場で待っていた。午後の光の中、階下から吹き抜ける風に彼女のスカートと髪が揺れる。まるで絵をみているようだ。俺の脚が止まる。この綺麗な絵をずっと見ていたい。
彼女が少し首を傾げて、やがて向きを変えて歩き出す。俺も後を追う。5階に着くと、廊下へ出る。壁の向こうに彼女が消えた。慌てて追いかけると、角を曲がった所で、彼女が飛び出して来た。
「わっ!」
「うわっ。びっくりした。」
俺の胸の中で彼女が笑っている。
「びっくりした?」
「何?どうしたの?」
「えへへ。」
いたずらな笑顔。頬を赤くして、甘えるような瞳が、むちゃくちゃ可愛い。こんな顔もするんだ。
つきあってみると、彼女はかなりのいたずらっ子だった。今も、俺を驚かすために物陰に潜んでいたのだ。人気の少ない5階ではあるが、誰も通らないわけでもないのに、大胆な行動には少し閉口することも多い。
俺はドキドキが収まらずにいるのに、彼女はクスクスといたずらな笑い声をあげながら、さっと離れ、悲鳴をあげた。
「行こ。。あいたっ。いたたた。」
「えっ。」
思わず身をひく。
「やっ。引っ張ったら痛い。」
見ると、彼女の髪が俺の胸のボタンに絡まっていた。
「わわ、ごめん。」
昼休み、弁当を食べ終わると、俺は図書室へ向かう。後ろにいる俺に気付くと、彼女は踊り場で待っていた。午後の光の中、階下から吹き抜ける風に彼女のスカートと髪が揺れる。まるで絵をみているようだ。俺の脚が止まる。この綺麗な絵をずっと見ていたい。
彼女が少し首を傾げて、やがて向きを変えて歩き出す。俺も後を追う。5階に着くと、廊下へ出る。壁の向こうに彼女が消えた。慌てて追いかけると、角を曲がった所で、彼女が飛び出して来た。
「わっ!」
「うわっ。びっくりした。」
俺の胸の中で彼女が笑っている。
「びっくりした?」
「何?どうしたの?」
「えへへ。」
いたずらな笑顔。頬を赤くして、甘えるような瞳が、むちゃくちゃ可愛い。こんな顔もするんだ。
つきあってみると、彼女はかなりのいたずらっ子だった。今も、俺を驚かすために物陰に潜んでいたのだ。人気の少ない5階ではあるが、誰も通らないわけでもないのに、大胆な行動には少し閉口することも多い。
俺はドキドキが収まらずにいるのに、彼女はクスクスといたずらな笑い声をあげながら、さっと離れ、悲鳴をあげた。
「行こ。。あいたっ。いたたた。」
「えっ。」
思わず身をひく。
「やっ。引っ張ったら痛い。」
見ると、彼女の髪が俺の胸のボタンに絡まっていた。
「わわ、ごめん。」