坂道では自転車を降りて
夜、書き終えたところまで、メールで送信してから寝ると、翌朝7時過ぎに電話がかかって来た。これから原稿をよく見て、10時過ぎに来るといった。来てくれるのは嬉しいけど、昨日から俺にかかりっきりで、他にする事はないのだろうか?それに、母が昨夜から何やら意味ありげな顔でチラチラ俺を見るのが、気持ち悪くて仕方ない。
朝食時とうとう聞かれた。
「あの女の子は、誰?」
「大野さん。演劇部。俺に無茶な脚本を書かせてる人。」
「昨日の朝、一度来て、夕方も一緒だったんでしょ?」
「ああ、うん。」
「近所なの?」
「笠北中。」
「2人で何をしてるの?」
「一緒に脚本を書いてる。春の公演の。」
いや、書いているのは俺だけか。彼女は何をしていると言えばいいのかな。
「上がってもらって、一緒に書いたら良いじゃないの。」
「男の家になんて、上がる訳ないだろ。」
「彼女じゃないの?」
「。。。。。うっ。ごほっ。」
「いい子じゃないの。落ち着いてて真面目そうだし。顔も可愛いじゃない。演劇部にしては地味だけど。」
シラを切るか、どうする。