坂道では自転車を降りて
彼女は顔にかかった髪を無造作にかきあげながら、顔を上げ、ふっと息を吐き、俺の顔を見て恥ずかしそうに笑った。この笑顔は本物?
「わかった。それまで、しない。っていうか、もう外ではしないから。」
「ごめん。私が泣いたせいだよね。神井くん、後で辛くなるって言ってたのに。」
「あ、いや。。」
「ごめんね。また演出できなくなったらどうしよう。勉強のほうも、大丈夫?」
俺の頬に触れ、顔を覗き込んできた。本当に申し訳なさそうな顔で言う。
「それは多分、大丈夫だから。だから、君は我慢するなよ。ちゃんと言えよ。」
「うん。分かってる。」
俺より君はどうなの?大丈夫なの?
「はぁ。。ごめん。」
「神井くん。」
「何?」
「好き。大好き。」
うわ。好きって、言ってくれるんだ。こんなところで、こんなことしたのに。こんな俺なのに。。
「。。。。あ、ありがとう。」
それにしても、なんで俺なんだろう。彼女の顔を眺めると優しく笑って、満足してるように見える。本当に俺なんかでいいの?唖然と彼女を見ていると、彼女の顔がちょっと拗ねたみたいな表情になる。
「?。。あっ。。俺も好きだよ。」
「なんか、、とってつけたような言い方デスネ。」
つんと横をむいて拗ねてみせる。でもすぐに笑ってくれた。