坂道では自転車を降りて

「なんで?俺がどれだけ君を、、、君が、、あいつに襲われたって聞いて、俺がどんな気持ちだったか分からないの?誤解して君を避けてた事をどれだけ後悔したか。君が学校に来てないって知った時、俺や織田がどんだけ心配したと思ってるの?俺は訳が分からなくて、混乱して、君に辛くあたってしまったけど、それだって、君が好きで、心配で、不安だからだ。俺だけじゃない。織田も沼田も飯塚も北村さんも、みんな君を心配してる。なんで分からないの?」
「だからじゃん。わかってるよ。もう振り回したくないの。」
彼女は立ち止まり、俺の手を振り払おうと、手を引いた。でも俺は絶対に離さない。

「心配なんかしてほしくない。ほっといて欲しいの。私にはできない。また、他の男の子に。。。痴漢にもあった。でもそんなの私はどうってことないの。」
「何言ってんだよ。どうってことなくないだろ。」
「本当だよ。あなたがいなければ。」
「俺?」
「あなたを振り回したくない。がっかりされたくない。心配だってさせたくない。悲しい時に怒られるのはもっと嫌。あなたに叱られると私。。。」
彼女は胸を押さえて声を詰まらせた。
「私1人でいたい。独りなら辛くない。何も感じないでいられる。」
「俺が?」

 俺は絶句してしまった。悲しい時に怒られるのはもっと嫌。1人でいた方がいい。彼女の言う事はもっともだった。俺に弁解の余地はない。それでも俺は君の側にいたい。今はうまく出来なくても、本当はいつだって君を守りたいんだ。

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