君色ドラマチック


その翌日、結城が描いてきたデザイン画はさらに最悪だった。

いや、デザイン自体はとても素敵になったのだけど、とがった襟も、膨らんだ袖も、すそから広がる長いトレーンも、拷問のように複雑なデザインに変更されていた。

けれどそれは澄んだ空の色を思わせるブルーで、私にも『ブルーだ』ということがわかる。

そのせいか、出来上がりを考えると今まで感じたことのないくらいワクワクした。


「素敵!」

「だろ?慧のおかげだ」


それから私たちは早速、ドレス制作にとりかかった。

私が作ったパターンを元に布を裁断し、ミシンで縫っていく。

同時にドレスに合わせたアクセサリーも作らねばならず、しめきり1週間前から、私たちは一日2時間くらいしか寝ない日々が続いた。

その間、私は当時結城が一人暮らししていた学校近くのアパートに寝泊まりしていた。

遊び人として有名な結城だったけれど、服作りに関しては全くの別人。

作業のために私が泊まり込んでも、結城は笑顔で歓迎こそすれ、指一本触れなかった。

私にベッドを貸してくれて、自分はソファで寝るという紳士ぶりを発揮。

それに、私のために食事を作ってくれることもあった。


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