君色ドラマチック
自立。
その言葉を、パンと一緒に噛みしめる。
私はあの卒業制作からずっと、結城の力に寄りかかってここまでやってきた。
けれど、そろそろ自立することも考えなきゃ。
それは私自身、ずっと考えてきたことだった。
「もう一杯、いいですか?」
「おう。どんどん飲め」
結城が独立するなら、私は自立しなきゃ。
櫻井さんについていくかどうかは別として、自立して歩いていくことを、本格的に考えなきゃ。
そう思えば思うほど、心の中がモヤモヤして、お酒が進む。
とうとうメイン料理のあたりから、ワインを何杯飲んだのか、数えることも忘れてしまった。