ドリーミィ✡ マジカリア
―…た、す、つも…り?―
―…い、私が…くい、と……る…から!―
その声は途切れ途切れで良く聞こえない。
まるでノイズがかかっている様だ。
でも何か怒気をはらんだ声でもあった。
「…っ!な、何!?」
いつの間にか私は声を上げていたらしい。
周りのクラスメイト達がぎょっとした目でこちらを見ている。
気付いたらその声は聞こえなくなっていた。
「一ノ瀬さん、大丈夫……?」
「はっ、す、すいません…大丈夫……です…」
担任が心配そうな顔でこちらを見ている。
これ以上何か迷惑をかけてはいけない、と私は不思議な声の事を話さなかった。
本当何なんだろう…?昨日からずっと、変な事ばかり…
疲れてるのかな…私…
―雅桜中の新入生の中に魔法少女になる可能性がある奴がいる、って事か?―
今度は少し落ち着いたトーンでまたあの声が、今度ははっきりと頭の中に響いた。
いや、さっきの声とは違う。
また別の女の子の声だ。
今度こそ声を上げて驚きはしなかったが、もう怖くて堪らなかった。
「…先生、やっぱり具合悪いので保健室に行っても良いですか?」
「あら、…大丈夫?えっと、まだ係は決まってないから誰か一ノ瀬さんに付き添ってくれる人は…」
「いえ、1人で行けます。大丈夫です」