ドリーミィ✡ マジカリア


「…そう?じゃあいってらっしゃい」


そうして取り合えず教室から出ることには成功した。


少しおぼつかない足取りで保健室に向かう。


……と思ったが、そういえば、保健室の場所をまだ知らないのだった。


うわぁ、しまった~…


どうしよう……

取り合えず何となく廊下を歩いてみる。

そうすればたどり着くかも知れない。



………それにしても、あの声が言っていた
『魔法少女』とは何なのだろう。



小さい頃に、本やアニメで見て憧れた覚えはある。


…でも、それだけだ。

そしてあの声は、何なのだろう。


いつか本で読んだ超能力の様な物の類いなのだろうか。

本当にそうなら、今でも少し憧れるが、いくらなんでもそんなわけはない。



幻聴が聞こえるなんて、何かの病気にでもなってしまったのだろうか。

私が死んだら、今は双葉1人だけになってしまう。


そんなのは嫌だ。絶対に死ぬわけにはいかない。


それに、まだ病気になったと決まった分けじゃないんだし。


考えると本当になりそうな予感がするので、この事を考えるのはやめる。



暫く歩くと、保健室と書いたドアを見つけた。

ドアのガラスを少し覗いてみるが、あまり人の気配はしなさそうだ。

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