♡゚・*:.。 Aqua Rose Princess 。.:*・゚♡

「‥‥っう、」


ドサ‥‥っ


ちょっと目を離した隙に、彼女は目の前でふらりと倒れこんでいた。


「‥‥っえ、」


俺は驚いて彼女の居る所まて上がった。


ヴァイオリンは丁寧にケースの中に仕舞われている。


俺は声を掛けようと近づいた。


「‥‥っセレーナ・ラシェルア?!」


彼女の顔を見て、思わず息を飲んだ。


キレイな子だとは思っていたけど、まさかさっきまでイベントブースで演奏していた、セレーナ・ラシェルアだとは思わなかった。


彼女の体に触れると、少量の魔力を感じた。


だけど、これはもう無いに等しいと思う。


つまり‥‥


「魔力切れで倒れたって事か」


俺は彼女の肩を揺らしたが、全然目を覚ます気配はなくて‥‥。
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