新社会人の私と不機嫌な若頭



『……私、涼介さんに嫌われたんじゃないかって…。飽きられたんじゃないかって勝手に思ってました……やっぱり……あの事があるから…。ふ、普通、嫌でしょ?だから……』


だから、私を抱かないんだと。


「さっきも言ったけど……違う。杏奈を抱きたくないわけじゃない、その逆」

「あの事を考えないと言えば嘘になる。けどな、こうして俺の腕の中にいる。だからそこまで気にならねぇ」


涼介さんはそのまま私を抱きしめている
その手が少し震えているようにも見えた


「杏奈に優しくできないかも」


その言葉に私の身体は熱くなる…
さっきも言っていた
それに対して自分が言った言葉に
恥ずかしくなってしまう


『……それでもいい』
『……お風呂入ってくるね』


そう言って涼介さんの腕から抜け
バスルームへ向かった
< 34 / 149 >

この作品をシェア

pagetop