オトナな部長に独占されて!?
私の思惑通りにはいかなかった。
葉月部長は照れることなく、どっちの口調も自分らしいと言い切った。
うろたえているのは、私だけ。
余計なことを言ってしまい、自分をさらなる羞恥に追い込んだだけだった。
どうしよう……どっちがいいのかと言われても、恥ずかしさが先行して上手く考えられないよ。
『私は円香さんを愛しています』と言われて、胸がキュンとした。
『俺は円香を愛してる』と言われて、体の奥がゾクゾクした。
どっちも自分らしいと言われてしまったら、私には選べない。
いや、どっちも捨てがたいと言う気持ちになってしまう。
恥ずかしさに顔は依然、真っ赤なまま。
そんな状態で「うーん、うーん」と悩みまくっていると、葉月部長はクスリと笑って車を発進させた。
走り出した車はすぐに右車線に移り、ウインカーを出して、なぜか対向車線にUターン。
「円香さん、今日の外出はこれで終わりにして帰りましょう」
「え、もう早?
どうしてですか?」
「そんなに可愛らしく悩む姿を見てしまったら、食欲を抑えられません。
今すぐ帰って、あなたを食したいと思います。
丁寧な口調と砕けた口調。両方を用いてゆっくり攻めますので、私に抱かれている間にどちらにするのか決めてください」