恋愛格差
うん。わかった。
すごく「好き」だったんだね。
優の気持ちが濡れた私の肩から伝わってきた。
恋人との夢のようなセックスが、
ビデオに撮られたとわかった瞬間、家族や世間への背徳行為になった。
そうさせたのは優に夢を運んできた恋人。
その時、誰よりも優が必要としていた人だった。
「俺は怖くなった。自分がしたことを知られるのが。そしてゆかりさんが。
それが日に日に募ってきて、最期は逃げたんだ。」
「うん。」
誰だって怖いよ。
そんなの撮られたら。
それが家族や友達に知れたらと思うと……ゾッとする。
「若さを理由にするなんて卑怯だけど……本当に酷い男だった。ヤってばっかりだった。ゆかりさんが弄ばれてると思っても仕方ないかな……
だから、偶然会った時、困ってたから出来るだけ売り上げに貢献しようとしたんだ。」
え?
私は優の頭を抱えていた手を離す。
優はゆっくり私の肩から頭を持ち上げた。
「お、脅されたんじゃなかったの……?」
「いいや。」
「また脅されたから、やつれていったんじゃ……」
「違うよ。純粋にゆかりさんに頑張ってほしかった。
少し無理な営業かけて、上乗せされた給料はゆかりさんに使った。
ただ、会えば会うほど昔の事が甦ってきて……セックスは怖くて出来なくなった……
それに、店に行くことを透子に言えなかったのが辛かった。
だって、ゆかりさんのことを透子に知られるって思っただけで震えがくるんだ……
それぐらい、トラウマになってたんだな……」
「でも……今は言えてるよ。フツーに……」
余裕の笑顔をみせた優は言い放った。
「知られちゃったし、全部……」