遥か~新選組桜華伝~
「仲間…ですか?
こんなに嫌がってるのに、僕はそうは思いませんけどね」
そう言って、刀の先をますます遥空に近づける。
わずかに切れた遥空の首元から赤い血がツゥッと流れた。
「…っく」
遥空は手で血に触れると、悔しそうな声を漏らす。
そして私を掴んでいた手を離した。
「……っ」
体がトサッと地面に崩れる。
「遥さんっ!」
沖田さんが刀を下げ、私の元にしゃがみこむ。
「お、きた…さ…」
体の震えが止まらない。
そんな私を見て、沖田さんは震える手にそっと手を重ねた。
「もう、大丈夫ですから…」
そう言って優しく微笑んでくれる。
その手が大きくて温かくて、すごく安心したんだ…。
「…はははっ」
不意に聞こえた笑い声。
顔を上げると、遥空が怪しく口角を上げている。
「仲間なんて…新選組の貴様がよく言えたものだな」