恋に落ちるなら君がいい
「澪、帰らなくて大丈夫?お父さん恐いんでしょ」
困ったように
だけど意地悪な腕は私を抱きしめたまま。
「慧とずっと、一瞬だって離れたくない」
キュッて首に抱きついたまま離れない私に「それならトイレも行けない」と冗談交じりに慧は言うけど
離れたくない気持ちは
ピッタリと重なったまま
このまま慧のお嫁さんになるんだって
当たり前のことのように考えていた。
慧も早く高校卒業してよ
それで卒業したその日に結婚しよう。って
言ってくれてた。
好きって気持ちがあれば結婚なんて簡単にできると思ってた。
繋いだ手が
永遠に離れることはないって
…思ってた。
伝えきれないくらい
慧のことが大好きで
頭の中も心の中も
慧のことで一杯だった。