恋に落ちるなら君がいい



あの時


あともう少し


あともう少し


慧を信じて


孤独と闘って待っていたら…


こんなに遠回りしないで


会えていたはずだったんだね。




手をひかれて中に入ると

部屋の中はあの頃のまま…

何も変わらない。




「ごめん。澪、ごめん。」



泣きながら謝る彼の向かいに座って

その涙を人さし指で拭うと

ほんのり温かい。




目の前にいる慧が幻じゃないことを少しずつ実感していく。



「慧、泣かないで?

謝らないで?

慧が私を裏切ったんじゃないことくらい…私には分かってたよ。」


震える声。


自分が泣いているのか

泣いていないのかさえ分からない。


こたえるだけで


精一杯で。




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