恋に落ちるなら君がいい





「楓さーん‼こっちです」


ゴルフ場の受け付けで砂月さんが俺に大きく手を振っているのが見える。


が…。


慧一の姿が見当たらない。



「おはようございます。

あの…慧一君は?」


すると、砂月さんは少し俯き加減になると申し訳ない。と謝ってきた。



「すいません、慧ったら…出かける直前になって体調を崩してしまって。

なので、今日は私達2人で楽しみましょう?」


自分から誘っておいて呑気に体調を崩すなんて…。


こっちはゴルフの予定が無ければ少しでも澪と向き合う時間をとれたというのに。










ん?



「あの…。つまらない事を聞きますが。


慧っていうのは…」


「えっ?主人…慧一の事ですわ。

彼はみんから慧って親しまれてます」


不思議そうに砂月さんが首を傾げる。



「慧」


澪が熱にうなされて俺を間違えて呼んだ名前。


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