恋に落ちるなら君がいい


「それ以来、人に触れるのが恐かった。


触れてみたいとも思わなかった。


けど

澪だけは違った。

触れるたび

あの恐怖の色が少しずつ

剥がされていくような気がして…

触れるたびに


もっと触れたいと思わずにいられない。

澪はきっと…こんな俺に神様が導いてくれたんだと俺は思う。



君は俺の…運命の人だよ。」




抱きしめていた腕に力をいれて


よりいっそう強く抱きしめると


背中に


彼女の手が触れて

初めて

そっと抱きしめ返してくれたから…


そんな事をするから。



情けなく


声を洩らして涙を落としてしまった。





初めて

誰かに打ち明けた思い。



初めて

誰かを

愛したいと

思った。




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