恋に落ちるなら君がいい


野嶋君は自慢が大好き。

小さなことでもなんでも、すぐに自慢したがる。


でも、それはいつも相手を決して不愉快にさせない自慢なんだ。


野嶋君の自慢の裏には必ずたくさんの努力があるのを知っているから。


「実はこの車に誰かを乗せるのは初めてなんだ。」

私が助手席に乗り込んだ途端にそんな事を言うから

ちょっと反応に困った。


「始めてのお客さんが私で良かったの?

…って、このクルマ買ったのいつ?」


少し遠慮がちに聞くと、突然、野嶋君がギュッとハンドルを抱きしめた。



「昨日が納車日だったんだよー。やっと会えたマイハニー‼」


「…そう。」

それなら嫌でも高確率で私が始めてのお客さんになるだろうね。



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