恋の指導は業務のあとに
売り場としては広くスペースを取っているみたいで、絨毯が敷かれたプレイスペースも作られてあり、幼稚園児くらいの子どもたちがブロックや積み木で遊んでいる。
ここで、お試しに遊べるのだ。
中にはヨチヨチ歩きの子もいて、各々夢中で遊んでいるそれは大半がTUJIMOTOの商品で、嬉しくなってしまう。
「よく見てろ」
子どもたちの遊ぶ様子を羽生さんと一緒に眺める。
黙々とブロックを組み合わせる子や絵本を見てる子、男の子女の子と全部で6人いるけれど、プレイスペースには子どもたちしかいない。
ママはどこにいるのか探してみるけれど、近くにはいないみたいだ。
おもちゃ屋さんの中に居るのだろうけれど、子どもたちだけだなんて、なんだか心配してしまう。
そのうちに「行くわよー」と呼びに来たママに反応した男の子が、遊んでいたブロックをそのまま残してプレイスペースから出た。
「ママ、あれ面白かった。買ってー」
「そう。じゃあ、今度おばあちゃんにお願いしようね」
そんな会話をしながら私たちの前を通り過ぎていくその親子に、羽生さんは軽く会釈したので遅ればせながら慌てて倣う。
プレイスペースに目を戻すと、ヨチヨチ歩きの男の子が泣いていた。
積み木を一つ持って、泣きながらキョロキョロしている。