グリッタリング・グリーン
何言ってんの、とますます目を丸くされた。
「世界中の男が、好きな子は自分とやるまで処女でいろって願ってるよ、決まってんじゃん」
「…ほんとに決まってます?」
それはそれとして、もう少し言いかたとか、ないですか。
私の疑いの眼なんてどこ吹く風で、葉さんは機嫌よく肩に腕を回してきた。
「まあ、楽しみは先送りすんのも、悪くないよね」
ゆっくり考えよ、と芝生の香りの中、顔が寄せられる。
触れそうになった瞬間、私は思わず、引っぱたく勢いで、それを払いのけた。
「いって!」
「あっ、ごめ、ごめんなさい」
顔を押さえた葉さんが、今度は何、と噛みつく。
「俺が、何度も笑って許すと思うなよ」
「だって、ついさっき、エマさんとしてたのに」
一度も笑って許された記憶ないです、と思いながら、あたふたと説明した。
記憶に生々しい、雰囲気たっぷりのキスシーン。
あの直後になんて、何か、嫌だ。
でも葉さんは、そんなこと、考えもしてなかったらしい。
「え、それって…いつまで続く話? 明日には終わる?」
「わかりません、そんなの」
「無責任なこと言うなよ」
そんなこと言われたって。
目の前で、他の人とするほうが悪いんじゃないか。
あんな場面、見せられたこっちの身にもなってほしい。
その時、はっとお互い気がついた。
「エマの奴!」
葉さんが、悔しそうに頭を抱える。
間違いなく、彼女は。
こうなるのを、狙ったんだ。
結局こうだよ、と葉さんが、嘆きともぼやきともつかない声をあげた。
「絶妙にコントロールしてくんだよ、人を」
「こういうのも、置き土産って言うんでしょうか」
「何を他人事みたいに、あれっ」
「世界中の男が、好きな子は自分とやるまで処女でいろって願ってるよ、決まってんじゃん」
「…ほんとに決まってます?」
それはそれとして、もう少し言いかたとか、ないですか。
私の疑いの眼なんてどこ吹く風で、葉さんは機嫌よく肩に腕を回してきた。
「まあ、楽しみは先送りすんのも、悪くないよね」
ゆっくり考えよ、と芝生の香りの中、顔が寄せられる。
触れそうになった瞬間、私は思わず、引っぱたく勢いで、それを払いのけた。
「いって!」
「あっ、ごめ、ごめんなさい」
顔を押さえた葉さんが、今度は何、と噛みつく。
「俺が、何度も笑って許すと思うなよ」
「だって、ついさっき、エマさんとしてたのに」
一度も笑って許された記憶ないです、と思いながら、あたふたと説明した。
記憶に生々しい、雰囲気たっぷりのキスシーン。
あの直後になんて、何か、嫌だ。
でも葉さんは、そんなこと、考えもしてなかったらしい。
「え、それって…いつまで続く話? 明日には終わる?」
「わかりません、そんなの」
「無責任なこと言うなよ」
そんなこと言われたって。
目の前で、他の人とするほうが悪いんじゃないか。
あんな場面、見せられたこっちの身にもなってほしい。
その時、はっとお互い気がついた。
「エマの奴!」
葉さんが、悔しそうに頭を抱える。
間違いなく、彼女は。
こうなるのを、狙ったんだ。
結局こうだよ、と葉さんが、嘆きともぼやきともつかない声をあげた。
「絶妙にコントロールしてくんだよ、人を」
「こういうのも、置き土産って言うんでしょうか」
「何を他人事みたいに、あれっ」