グリッタリング・グリーン
よく知ってるね、と優しい顔が微笑む。



「そういう仕事は最後までクリエイターの手を離れないし、アワードに個人名で出されたら、嫌でも意識変わるしね」



そうか、と思った。

加塚部長は葉さんにとって、ただ頼れるってだけじゃなく、本当に恩のある人なんだ。

あれだけ心を許していたのもうなずける。

部長は少し間を置いて、うかがうように切り出した。



「この間のこと、ちゃんと謝ってた?」



ええと…とつい目が泳いだ。



──この間、ごめんね。


紙の話が一段落した時、葉さんがふいに言った。

私はどう受け答えをしたものか、内心動揺した。


先日来、特に連絡をとる理由もなかったことから、電話をしたのは今日が初めてだったんだけど。

もし葉さんがあの一件を気にしていたら、気まずがらせてしまうかなと心配しながらの電話だった。

けど至っていつもどおりだったので、もしかして覚えていないのかなと、ある意味安心しはじめていたところで。



「俺、寝ちゃったんだって?」

「え?」



そこ?

葉さんは顔を曇らせて、コーヒーカップを手に取る。



「生方だって、加塚さんともっと飲みたかったよね」

「いえ、それは全然、きっとまた機会もありますし、葉さんこそ…」



えーとと続く言葉を探した。



「…大丈夫でしたか、翌日」

「うん、俺、全然酒残んないんだ」


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