音楽プレーヤー
「……何だかね、怖い夢見たの」
「……そっか」
「エリがね、あたしのこと、嫌いだった夢」
「エリちゃんが?」
「あたしのことね、大嫌いって言うの」
「そんなことないよ。
エリちゃんは、マナの大事な親友でしょ」
「…そのはずなんだけど……」
「親友でしょ?信じてあげな」
泣きそうな笑顔で、
カケルはひたすらあたしの頭を撫でた。
「……カケル、エリは?どこにいるの」
「え?」
「エリはどこに行ったの」
「……引っ越したよ、覚えてない?」
「え?」
「エリちゃんは、遠くに引っ越しちゃった」
「あたし…ばいばい言ってた?」
「ううん。
エリちゃん、マナを哀しませたくないからって、何も言わないで行っちゃったよ」
あたしは無言で俯いた。
エリ…行っちゃったんだ。
お別れ、言いたかったな。