音楽プレーヤー
落ち込むあたしを、カケルは抱きしめた。
壊れ物を抱えるような、優しい抱きしめ方。
伝わるぬくもりに、ほっとした。
「大好きだよ、マナ」
「カケル……」
「俺はいつだって、マナの傍にいるから。
辛い時や哀しい時は、俺を頼って」
「カケル…ありがとう」
「愛してる、マナ」
「あたしも…大好き、愛してる」
優しく、口づけをするカケル。
とても甘い。
とろけてしまいそう。
「落ち着いたら家に戻ろう?
俺たち、無断で1泊過ごしちゃったから。
マナのご両親に怒られちゃうよ」
「あたしから上手く言うわ。
だっていつかは、カケルと何泊でも一緒にいたいもの」
「……嬉しい。
マナ、ありがとう」
上体だけ起こしていたあたしを、ベッドに押し倒すカケル。
そのまま上からかぶさり、再びキスを落としてくれた。
あたしは全てを、受け入れた。