バンテスト魔法書の保持者
「リューラ‥‥‥ちゃん」


「‥‥‥‥?」


人見知りなのか、少し恥ずかしそうに話す女子生徒。


悪い子じゃなさそう。


「私、ルリ・アルテ。えっと、ルリってよんでくれたら嬉しい。よろしくね」


ルリの姓のアルテって、かなり有名な貴族だ。


私はルリの顔を見て言った。


「アルテ?名門貴族?」


「え、うん、そうだよ。でも、私は落ちこぼれって呼ばれてるんだけど‥‥‥」


しょんぼりと下をむくルリ。


落ちこぼれ‥‥‥か。


なんか、少し興味がわいた。


「なんで?」


「え?」


さっきまで興味なさげだった私に質問されたのに驚いたのだろう、ルリさんはうろたえながら話した。


「私、双子の姉がいるの。リルっていうんだけど、なんでも出来るの。魔法も知識も私より優れてるし、リーダーシップもあるの」


なるほど。


その双子のリルさんといつも比べられてるから、劣ってるルリが落ちこぼれ。


このハンラルト学園に入学できただけでもすごいと思うんだけど。


「ないの?」


「え?」


「勝てるところ」


「‥‥‥‥私、攻撃系統の魔法が苦手だけど、
癒し系統とか、治癒系統の魔法はすごく自信がある、かな」


自信がある、か。


勝てるかわからないってことでいいか。


「治癒系統の魔法、攻撃系統の魔法より難しいこと、知ってる?」


「え?それって‥‥‥」


「治癒系統の得意、珍しい」


「でも、自信があるだけで勝てるかは‥‥‥」


「今、勝てない。別にいい。その得意な能力、
伸ばす」


「!!」
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