バンテスト魔法書の保持者
下級貴族か。


ランナは、人を意味なく見下すことはしなさそう。


よかった。


コンコン


部屋のドアからノックが聞こえた。


そしてゆっくりと開く。


「失礼しま~す。あれ?私が最後ですか?」


おっとりとした感じの女子生徒が入ってきた。


フワフワの茶色の髪に、緑色の瞳。

身長は私より少し高めだ。


「初めまして。ランナ・クオークよ」


「初めまして~ルシータ・マカロスともうします~ルシータと気軽にお呼び下さい。よろしくお願いします」


大人びたランナと、おっとりとしたルシータ。


どっちも独特な雰囲気を放っている。


「あの~あなたのお名前はなんでしょう?」


ふと、ルシータの目線が私に向く。


「‥‥‥‥リューラ」


「この子、貴族じゃないんだって」


「え!?平民の方!?」


ランナがサラッと言った言葉に、ルシータは敏感に反応した。


そして、おっとりとした雰囲気からは想像もできないくらい一瞬で、私のそばにくる。


突然のことに後ろへ下がろうとしたが、ガシッと肩を掴まれた。


目の前には、キラキラとした目線のルシータ。


「リューラさん、あなた平民なんですか!?」


コクリと頷くと、ルシータの手に力が入った。


「この超難関と言われるほどの学園に、平民の方が入学できているですね!それも、あなたのような美少女が!まともに勉学を教わることも困難な生活で、この学園に入学できる知識をリューラさんは持っている!すごいです!天才ですね!」


ペラペラと喋り出したルシータに、無表情なまま向き合う。


ランナは、ポカンと見ている。


「‥‥‥‥ありがとう?」


「声まで可愛らしいなんて!!」
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