バンテスト魔法書の保持者
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太陽の輝く青空。
そして沢山の人。
オシレット先輩が現れると、歓声が湧き上がった。
『うるさい』
『同意』
観覧席は満員。
なんでこんな人前で試合なんてするんだろう?
意外と広いコロシアムは、試合するのに十分な広さはある。
んー‥‥‥この範囲なら、本気出しても大丈夫か、な?
離れた場所にいるオシレット先輩は、相変わらずニコニコと笑っている。
けど、今は胡散臭くなくて本当に楽しそう。
『シンルス、入ってて』
心話で言うと、シンルスは音もなく消えた。
「それでは、これから試合を始めます」
響いた声は、ラベル先生のものだった。
先生が審判か‥‥‥‥
5・4‥‥‥‥
カウントダウンがなり、私はツインウィングを出して構える。
2・1‥‥‥0
START
その文字を確認するが早いか、私は地面を蹴った。
「〈加速〉」
「♪」
迫っていく私を楽しそうに見つめるオシレット先輩。
‥‥‥ムカつく。
「ハッ!」
ガキン!
振り下ろしたツインウィングの刃は、オシレット先輩には当たらない。