バンテスト魔法書の保持者
‥‥‥‥見えなかった。


上を見つめると、冷めた瞳で私を見下ろすオシレット先輩と2体の使い魔。


『リューラ、まだやるのか?』


『リューラ‥‥‥』


心配するルクスとシンルスの声。


(大丈夫、2人共。まだ、やれる)


身体を起こし、空中に佇むオシレット先輩を睨みつけた。


「(ニコッ)」


不意に、オシレット先輩が笑った。


それはもう意地の悪そうな笑み。


思わず眉を寄せる。


そして、ライアンの目が私に向いてないことに気づいた。


見ているのは‥‥‥


私、下!!!


認知した瞬間、足下に魔法陣。


そこから無数の鎖が伸び、私の足を縛る。


それだけじゃない。


空中にも、無数の魔法陣が浮かび上がった。


「っ、〈マジッ‥‥‥〉!?」


すぐに魔法を展開しようとするが、なぜか魔法が展開されない。


足の鎖は‥‥‥魔法、封じ!?


魔法陣が光を放ち、無数の光の光線が襲ってくる。


「っ、」


迫り来る光線がスローモーションに見える。


目を閉じ、襲ってくる衝撃を待った。


*********************


ドオォォォオオン!!!


大きな爆発音。


オシレット先輩の魔法がリューラを直撃した。


砂埃のせいで、リューラは見えない。


「リ、リオウ、リューラ、大丈夫なの!?」


「‥‥‥」


隣でランナが堪えきれないというのうに俺に聞く。
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