バンテスト魔法書の保持者
ランナの表情を見ると、恐怖を感じているのか顔が青い。


それはそうだろう。


コロシアムは2人の殺気に満ちていて、ビリビリとそれを肌で感じ取れるほど。


試合。


そう、これは試合だ。


なぜなら、リューラもオシレット先輩も‥‥‥


本当の本気は出していないのだから。


「試合だ」


「そう。そう、よね」


「ただ‥‥‥」


「?」


「一歩間違えれば、ただではすまないだろうがな」


「「「!?」」」


ランナとルシータ、ルリが俺の言葉に大きく反応した。


「あっ、!」


ルシータが声を上げたかと思うと、リューラとシンルスが地面に叩きつけられた。


すぐに立ち上がろうとするリューラ。


だが‥‥‥‥


「ダーシングの糸、発動」


オシレット先輩がそう言った瞬間、張り巡らされていた糸が輝きを放つ。


やはりあれは、オシレット先輩の魔術装備!


「っ、いつの、まに?」


「さぁ、かかっておいで」


リューラが目を細め、オシレット先輩に射すような鋭い視線を送りながら構える。


地面を蹴り、一直線に向かう。


「っ!」


だが、リューラの動きが止まった。


そこから少し後退しる。


リューラの頬に‥‥‥一線の傷が出来ていた。


魔術装備の糸で切れたのか?


いやしかし、リューラのことだ。
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