きみへの想いを、エールにのせて
お願い。
もうこれ以上突っ込まないで!と心の中で念じていると、「鍵閉めないといけないんだ」と私がのぞいていた窓に手をかけた。
今日はここまで。
鍵を閉めに来るのは、先生によって、時間がまちまち。
今日はいつもより早かった。残念。
名残惜しくてもう一度窓の外を覗くと、結城君がプールから上がったところだった。
そして……。
「えっ?」
一瞬、私の方を見つめた気がして、思わず声が出てしまう。
「どうした?」
「いえ、なんでもありません。さようなら」
「気をつけて帰れよ」
そのまま階段を駆け下りたけれど、胸はバクバクと激しく打ちっぱなし。
それは階段を駆け下りたからなのか、それとも……。
偶然よ。結城君が気がつくわけがない。
そう自分に言い聞かせなければ、とても落ち着くことなんてできなかった。