きみへの想いを、エールにのせて

「龍平、リレーをすごく楽しみにしてたんだ」と言う雄介君も、個人でも残念ながら涙をのんだ。


夏休みに入ってしまうと、結城君と顔を合わせることもなくなった。


「龍平のスイミング、今年全中出られるの女の子ひとりだけなんだって。いつも数人出るのにな。龍平があのチームの精神的柱だったから、皆気が抜けたのかもしれない」


理佐の家に遊びに行くと、雄介君がいて、そう教えてくれた。

毎日泳いでいた結城君は、今、なにをしているのだろう。


「へぇ、そんなに速い女の子いるんだ」


理佐がジュースを手にしながら、口を開く。


「うん。東山(ひがしやま)真夜って、けっこう有名な選手だよ。まぁ、龍平ほどじゃないけど」


真夜さん?


「でも、もう引退するって噂もあるんだよね」

「えっ? 全国行くほどの選手なのに?」
< 128 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop