きみへの想いを、エールにのせて
「龍平、リレーをすごく楽しみにしてたんだ」と言う雄介君も、個人でも残念ながら涙をのんだ。
夏休みに入ってしまうと、結城君と顔を合わせることもなくなった。
「龍平のスイミング、今年全中出られるの女の子ひとりだけなんだって。いつも数人出るのにな。龍平があのチームの精神的柱だったから、皆気が抜けたのかもしれない」
理佐の家に遊びに行くと、雄介君がいて、そう教えてくれた。
毎日泳いでいた結城君は、今、なにをしているのだろう。
「へぇ、そんなに速い女の子いるんだ」
理佐がジュースを手にしながら、口を開く。
「うん。東山(ひがしやま)真夜って、けっこう有名な選手だよ。まぁ、龍平ほどじゃないけど」
真夜さん?
「でも、もう引退するって噂もあるんだよね」
「えっ? 全国行くほどの選手なのに?」