きみへの想いを、エールにのせて

「でも、南高校って、水泳部ないはず。完全に水泳のことは忘れるつもりなのかな、アイツ」


水泳部、ないんだ。
それじゃあ、結城君がもしまた泳ぎたいと思っても、その場所がないということ?

たとえ競技としてでなくても、いつかまた彼に泳いでほしかったのに。


「いろいろありがと。帰るね」


これ以上ふたりの邪魔をするのもいけない。

結城君の近況を聞いた私は、複雑な気持ちで理佐の家を出た。


「南高校、か……」


帰ってすぐに偏差値を調べると、私の志望校より5も高い。

私、なに考えてるんだろう。
ふと我に返ってそう思ったけれど……。


「やるしかない」


私が結城君にできることは、これしかない。

南高校に進学して、水泳部を作り、彼がいつでも水泳に戻れるようにすることしか。
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