きみへの想いを、エールにのせて
全中のリレーを目標にしていたなら、今度は高校の全国大会であるインターハイのリレー。
その目標を彼にあげることができたら、もしかして……。
そんなことをしても意味があるかどうかわからない。
結城君は迷惑がるかもしれない。
でも、あんなに辛そうな顔をして、私に水泳を辞めると宣言した彼は、きっとまだ未練があるに違いない。
一縷の望みというのは、きっとこういうことを言うのだろう。
そうと決めたら早速、教科書を開いて勉強を始めた。
「泉。ノート助かったー」
泉は私たちの間では一番頭がよく、もともと志望校も南高校。
私が南高校を目指してみると話すと、すぐに協力を申し出てくれた。
「こんなのお安い御用よ。茜が元気を取り戻してよかったよ」
そう言われるとそうかもしれない。
なにもできないと思っていた頃よりずっと充実している。