きみへの想いを、エールにのせて

着替えたものも入っている。
私が慌てると彼も気がついたようでカバンごと取ってくれた。

私がタオルを出すと、「貸して」と奪った彼は、体を包み込むようにかけてくれる。


「着替えないとね。ちょっと足、いい?」


この狭い部室に結城君とふたりきりだと思うと、足の痛みなんて飛んでいきそう。

彼はつった方の右足の先をつかみ、アキレスけんを伸ばすように引っ張ってくれた。


「痛い……」

「ちょっと我慢して。水、冷たかっただろ。冷えも原因になるんだ」


彼の処置がジワジワと効いてくる。


「とりあえず、こんなところ。俺、出てるから着替えられる?」

「うん。ありがとう」


彼が出ていってしまうと、激しい後悔が私を襲う。
< 168 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop