きみへの想いを、エールにのせて
隣に座った彼は、私の肩を抱きギューッと抱き寄せてくれる。
顔が熱くてたまらないのは、熱のせいなのかそれとも……。
「ごめんね、結城君」
「どうしてチョコちゃんが謝るんだ」
「だって、迷惑かけてばかりで」
自分の情けなさに涙が出る。
「金づち、なんだろ?」
コクンとうなずくと、彼は「ふー」と大きく息を吐きだした。
「クロール、上達したじゃん」
「なんで、知ってるの?」
上達したとは言い難いけど、なんとか25メートルは立たずに泳げるようになった。
「ずっと見てたから」
「えっ?」
「教室の窓から、チョコちゃんのこと」
結城君のシャツは、私を抱き上げたときにベタベタになってしまっている。
そのシャツをギュッと握ってしまうのは、彼のことが好きでたまらないから。