きみへの想いを、エールにのせて
彼の告白に自然と涙が流れた。
「俺……もう全国1もオリンピックも無理かもしれない。それでも、いいのか、な?」
「……うん。うん」
涙が――止まらない。
激しくしゃくりあげると、彼は私の肩に回した手に一層力を込めた。
結城君はまた泳いでくれるかもしれない。
最初はきっと、思うように結果も出ないだろう。
それでもずっと応援したい。
「保健室イヤなら、もう帰ろう」
「うん」
駅まで徒歩10分。電車に20分。そこからまた徒歩。
「家の人に迎えに来てもらう?」
「ううん。お母さん仕事してるから」
「そっか」
結城君は濡れたシャツの上にジャケットを羽織り、私の荷物まで持つと、私をゆっくり立たせてくれた。
「歩けるか?」
「うん」
足はまだ痛いけれど、彼が処置してくれたおかげでなんとか歩ける。
熱も辛いけど、ゆっくりなら。