きみへの想いを、エールにのせて
恋愛感情より、選手としての結城君を尊敬しているから。
「俺を含めてあと3人。なんとかしてやろうか?」
「えっ?」
突然変わった風向きに驚き、思わず目を見開いた。
「あとふたり、小学生の時に一緒に泳いでいたヤツがいる。ずっと昔に一線は退いているけど、その辺のヤツらよりは速いだろう」
「本当ですか!」
雄介君に聞いても、香川君以外の競泳経験者はわからなかった。
結城君も、心当たりがないと。
渡りに船だ。
「その代わり、条件がある」
「条件?」
香川君は口角をあげ、ニヤリと笑った。
この笑い方、いつだったか見たことがある。
「俺の女になれ」
それって……。
頭が真っ白になりなにも言い返せない。
「結城の女でもない。好きでもない。それならいいだろ?」