きみへの想いを、エールにのせて
「付き合い、ます」
とても目を合わせられなかった。
だって、私が好きなのは香川君ではないもの。
「ムカつくな。好きじゃない男と付き合ってまで、結城を守りたいのかよ!」
そう。私は結城君が、好き。
だから、香川君と付き合ってでも、彼の夢を叶えたい。
涙が溢れそうになったけれど、歯を食いしばって耐えた。
香川君と付き合うのは、自分で決めたこと。
泣くなんておかしい。
「わかった。入部してやる。でも、お前は俺の女だ。わかってるな」
「はい」
結城君のことは忘れろということだろう。
「キャッ」
うつむいて呆然としていると、突然手を引かれて驚いた。
「それじゃあ、行こうか」
「行くって、どこに?」
「部活に決まってるだろ」
指と指を絡め、いわゆる恋人つなぎにした彼は、長い足を前に進める。